slowly

暖かい日射しの中、自転車でお出掛けしてみました。
変な名前のラーメン屋に笑ったり、
うらぶれた商店の逆さ店名に驚いたり。
「なんで店名が逆さになってんの?」
店主のオッチャンに尋ねてみました。
「他の店より目立つ為に」だそうです。
「この店も本当は駅前の一等地にあった。
 儲かっていた時期にこの二号店を出店した。
 時代は流れて本店な不況の煽りを受け潰れた。
 残ったのはこの二号店だけ。
 本店の先代は60年前から営業してた。
 この店も50年くらいになる。」
と笑顔混じりに語ってくれたオッチャンの顔に深く刻まれた皺はその営業年数を無口に物語り、その重みとは反比例して店先にお客の姿は無く閑散とし、やたらとキレイに磨かれた林檎や形の整った蜜柑が静かに鎮座なさっておられました。
 
そういやオレ、ちょっと出掛けると色んな人に出会って、色んな話を聞かせてもらう機会が比較的多いニンゲンだったなぁ。どこに行っても楽しかったし、ニコニコと過ごすことができていた。オレと一緒に出掛けてくれる人もそんな機会を楽しんでくれていた。「どこに」行くかが問題じゃない、「だれと」行くかが大切だ。オレなんかみたいにツマンナイ男と一緒に出掛けてくれる人のコトが大好きで、オレなんかみたいにタイクツな男といつも一緒に居てくれる人のコトを心から感謝してたなぁ。
また、そんな気持ちを取り戻せたらイイな。