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『レコード会社で新人発掘を担当する栗田かんなは、ネット上で偶然見つけたイケメンのパンクバンド「少年メリケンサック」に惹かれ、メジャーデビューの話を持ちかける。しかし、ネットの動画は25年前に撮影されたもので、実際の彼らはすでに50歳に近いオヤジばかりだった。そんな事実を知らないまま会社はバンドの全国ツアーを決めてしまう。』
っつーわけで【少年メリケンサック】観てきました。
公開翌日に映画館に足を運ぶなんてオレ的には例外中の例外。結局のところ、つまりロードムービーでした。映画全体の評価としては、クドカンの和製パンクに対するリスペクトが溢れ過ぎてて、彼のいつものエンターテイメント性が若干損なわれていたように思います。思い入れが強すぎるっつーか。そのため一般受けはビミョーだろうけど、和製パンク好きは興奮のツボを押されるのではないかと。バンドのボーカルが峯田和伸(25年前)→田口トモロヲ(現在)っつー、狙い目の分かりやすいキャスティング。この二人を同役キャスティングするとは。ばちかぶり!ニッポンのパンクの系流を見るようです。やはり本気入ったライブシーンでの田口トモロヲの鬼の形相はカッコヨイなぁ。
和製パンクの大御所がチョロチョロ出てたり、銀杏がフルメンバーで妙な踊り踊ってたり、SAKEROCKが楽屋でコソコソ悪口云ってたり。好きな人が観たらハッと気付くけど、一般人が観てもスルーするんだろうなぁとちょっと残念。
あと、最後までずっとTELYAは田辺誠一なのか阿部サダヲなのか、どっちか分からないままでした。(エンドロールまで見てやっと判別できた。)
こーゆー映画にはかならずキャスティングされ、それなりにおいしいポジションに収まるピエール瀧は、日本エンターテイメント界に於いて本当に希有な存在だと思う。
っつーか、少年メリケンサックの演奏、実はパンクと云うよりハードコアに近いような気がします。
★★★☆☆くらいか。クドカンもパンクもライブハウスも貧乏ツアーも、大好きな要素タップリなのになぁ。なにかイマイチ歯車が噛み合っていないような後味。その原因の一つは多分、佐藤浩市。このオッサンの存在がものすごくパンクではない。
映画を見終わった後に蕎麦をすすりながらケンチャンがボソッと「高校の時にバンドで"宮崎勤"って曲をやったんだけど…。アレってパンクだったのかなぁ。宮!崎!勤!ウオー!って感じの曲…」と呟いた。そりゃあんたパンクだ。
《 → http://www.meriken-movie.jp/