人の作りし物の最期を想ふ

ワタクシこう見えて(どう見えて?)、廃墟&巨大建造物オタクです。
孤高感と同時に凛とした清涼感をも醸し出す朽ち行く建造物、
栄枯盛衰を目の当たりにする閉鎖されたテーマパーク、
昭和の匂いが充満し続け今にも崩れんとする集合住宅、
人為的デザインでは決して成し得ない荒廃と破壊の美学、
何の為に建造されたのか存在意義すらも疑う巨大オブジェ。
そんなオタクたちのための雑誌が【ワンダーJAPAN】。
オレもここ最近ようやくこの雑誌の存在を知りました。
廃墟、巨大建造物、工場地帯、ダム、などが山盛り。
2005年冬から3ヶ月に1度の季刊発行で現在6冊の刊行。
壱萬円ほど出費して全号買いそろえちゃったよ、ワシ。
いやー、オモロイ!燃える!萌える!
特に軍艦アパート特集(2号)と、軍艦島特集(3号)はとにかくイイ!
興味無い人にとってはホント全くどーでもいい雑誌なんだろうけどね。
「給水塔特集!」とか「防空壕特集!」とか「タコすべり台特集!」とか
「こんなん特集するなんて編集部はほんまアホじゃな〜」
とか思いつつも次々と繰り出される建造物から目が離せんのだな。
VOWほど世俗的なテイストではない。
この雑誌を表現するなら《eccentric&impressive》かなぁ。
廃墟とはまさに平家物語的美学を具現化し語り継ぐ現代の琵琶法師。
  祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。
  娑羅雙樹の花の色、盛者必衰のことわりをあらわす。
  おごれる人も久しからず、只春の夜の夢のごとし。
  たけき者も遂には滅びぬ、偏に風の前の塵に同じ。
廃墟を愛でるということは、すなわち「時」を愛でるいうこと。
 
『世の中には、廃墟、戦争遺跡、珍寺、大仏・大観音、B級博物館、変な形のビル、地下空間、洞窟、巨大工場、地下寺院、あやしい城、古墳…など、ちょっと探せば、あるいは見方を変えれば《ワンダー(驚異)》な場所は至るところにある。有名観光スポットでもないけれど、「なぜか気になる」「いつかどうしても訪れてみたい」そんな感覚を呼び起こすようなちょっとした《異空間》への自由な旅・小さな冒険を紹介していきます。』(出版元:三才ブックスHPより)