轟くクリスマス3


ついにライブ当日がやってきたわけですが。
泣いても笑ってもコレが最後!本番!ホンバン!
 
本番約1ヶ月前にバンドメンバーの初顔合わせ。
その日に初めて聴く曲と、初めて読む譜面。
(その譜面は後日セルフで手直し作業追加)
それからスタジオでのリハーサルはたったの4回。
しかも参加するのはノンケのパンクイベント。
新参者のオカマバンドには超アウェー。
出演は大トリの3つ前。
大丈夫か!こんなんで!
 
でも、いざライブ当日を迎えたら腹もくくれるもんで。
当日ライブハウスでのサウンドチェックを済ませた後に、
「喉の調子悪いから、ちょっとミストサウナ入ってくるわ〜」
と某ハッテン温泉に出掛けたボーカリストの飄々っぷりには脱帽。
そして本番2時間前だと言うのに居酒屋で酒を酌み交わす楽器陣。
 
多少のアルコールが入り「ま、何とかなるさ〜」と気持ちも大きくなった我らはライブハウスに戻ったわけですが、前バンドのテンションの高さに一気に酔いが醒めました。ギャルパンクバンドだったんだけど、どうやら固定客もついてるようでめっちゃ盛り上がってるし!この後にオレらかよ!中途半端なコトやったら絶対にドン引きされる!、と青ざめました。
 
楽屋に入ってエフェクター組んだりチューニングしたりして、ソワソワしながら過ごす。前バンド終わってセッティングのためにステージにあがり、ちゃっちゃとセット組んで音チェックだけして、そそくさとオレはステージそでに引っ込みました。
でもコーラスのちゅらくんだけは、オープニングSEの松田聖子をクチパクするためにいつまでも一人ステージに取り残されてスポット浴びてた。ノンケのパンクイベントだって言うのにバンドの登場ジングルが松田聖子キッカケっつーのも一体どうなんだって話なんですが。
んで、本番。予定通り松田聖子のキッカケとサンダーバードのSEでステージに上がり、そこで改めて客席を見渡して超ビックリした!ものすげー客数の入り!しかも前バンドまでのノンケ客を上回る数のオカマ客で埋め尽くされてました。めっちゃ嬉しい!めっちゃテンションあがる!超アウェーな会場だなぁと思ってたのに一気にホームと化した。てか、ノンケイベントの会場がこんな人数のオカマで占拠されるのは結構コレ本気で岡山ライブハウス業界の歴史的事件ではないかと思うんですが。平成19年12月23日・岡山ライブハウスお釜事変。これ歴史のテストに出るからシッカリ覚えるように。
 
結局ステージ上でのホゲも解禁となり(笑)、シッカリとノンケを含めお客さんのハートを鷲掴みにしてくれたフロントマン・イマエちゃんのMCはアッパレでした。演奏自体は、ところどころ「ありゃっ」と思う箇所もあったが、まずまずだったのではないでしょうか。これは後日改めて冷静になった時点でビデオでも観直してみなきゃ分かりませんが。
でも、何と言ってもホントお客さんに助けられました。ホント可能であれば一人一人ホッペにチューして回りたいくらい。ステージから見るあの客数は壮観だったよ、本当。皆さん本当にありがとうございます。皆さんのおかげです。
ライブってのは生モノだなぁと、つくづく思います。楽器陣一同不安だった曲が結果としてはお客さんに最も評判良かったり、キッカケを失敗したがゆえに新たなライブアレンジになったり、小さな恋のメロディーが生まれたり(←?)。
 
結成から解散までたったの1ヶ月。以下、約1ヶ月前に初顔合わせで即席招集バンドだったにも関わらず、意外にもこんな達成感を共有することができた大切な戦友達に感謝の意。
●ちゅらくん。パンクイベントでクラリネットのソロがあるなんて前代未聞でものスゴいインパクトがあったと思います。さらにオープニングでのちゅらくんの起爆剤があったからライブ本編もテンション高くイケました。やっぱ現役ミセコはスゴイなぁ。あ、もちろんコーラスもお見事でした(笑。
●シンディくん。何と本番前日からのリハ合流という強行スケジュールは、ホントにお疲れさまでした。でもリハ合流までちゃんとイマエちゃんのCD聴いたりして予習してくるあたりがエライ!でもオリジナルとは全然違うバンドアレンジになっててビックリしたやろ(笑。 人生そーゆーもんだ(笑。
●Fu-minくん。何だか今回の楽器陣で一番ガンバってたと思う。スタジオ入るたびに上手くなってるから、たぶん練習ガンバッてるんだろうな〜と感心してた。そーゆー見えないトコロでの努力を惜しまないからスゲーなーと思う。オレも見習わなきゃとつくづく思った。オレも心を入れ替えて練習ガンバろう。
●カートくん。あれだけ細い体から、どうやったらあんなに太い音が出るのか不思議で仕方ありませんでした。オレも以前までドラムやってたから音に関しては好き嫌いがハッキリ分かれるんだけど、カートくんの出す輪郭がクッキリしたスネアやキックのアタック音はハッキリ言ってオレ好みでした。
●むっちゃん。実はめちゃめちゃ頼ってました。むっちゃんのベースがホント安定してるからオレは安心してギターを乗っけて行けてた。目で会話も出来るし(笑)。ルートを安心して任せれるからギターは自由に動ける。竿ものセクションの相方がむっちゃんでホント良かったと感謝してます。
●イマエちゃん。こんな貴重な機会と経験をさせてくれたイマエちゃんには、めちゃめちゃ感謝してます。しかも超ポップスな原曲を自由にバンドアレンジさせてくれて。コダワリとしてギターはどうしても歪ませたいオレとしては、あの原曲で一体どうやってギターにディストーションをかけて行こうかと企んでいたのですが、いともアッサリとOK出してくれて。基本ロックな音を出すオレらギター/ベース/ドラムの3人をホント自由に動かせてくれて、どんどん原曲のアレンジとは掛け離れロックアレンジになって行くのを全て肯定してくれた、イマエちゃんのその懐の深さに感動します。
 
ま、結果良ければ全てオッケーと言うことで。ライブ自体はホントやり逃げに近い感じでしたが(笑)、あのキャパのライブハウスでノンケ客を会場後部へ追いやり100人ほど(前売り40+当日60だったらしい)のオカマ客で前列部が埋まった感動をオレは忘れません。集客数はイベント中トップだったらしいヨ!だってそもそもノンケイベントなんだよ?!ゲイのイベントじゃないんだよ?!それなのに客席の半分ほどがオカマで埋まるなんてスゴくね?ホント会場に来てくださったお客さんに大感謝です。ホントにホントにありがとう。
 
   
 首に巻いたタオルはデブのしるし。 photo by : YASU☆P