悔しいので矢野顕子三昧

東京方面では矢野顕子が「さとがえる」ツアーだの上原ひろみとのジョイントライブだの、ナイスなライブをここのとこ目白押しで繰り広げてるみたいでものすごく得した気分を満喫してるようなのですが、岡山に居を構えるワタクシはそのいと羨ましき話を聞くだけで指をくわえて涎を垂らすのみです。(誰のライブレビューを読んでもこの2つは大絶賛の嵐。)
悔しいので今日は昼間から腰を据えてひろぱげくんに貰った矢野顕子DVDを観ました。『S席コンサート』と『Super Folk Song』。オレ的には矢野顕子ってーとお酒を嗜みながら1音1音を味わうように肩の力を抜いて自然と耳に転がし込む感じで聴くのが好きです。今回もそのスタンスで臨みましたが、えらい大変なコトになってしまいました。
 
『S席コンサート』。本編最後の「すばらしい日々」、涙が止まらなくて止まらなくて。ちょうどお酒もまわったホロ酔いのココロの隙き間を矢野顕子に見事もっていかれました。ユニコーンの原曲が持つあの暖かい別離感、それが極限にまで増幅されてるアレンジと矢野の声。もう知らず知らずいつのまにか画面の前に正座&身を乗り出して泣いてました。矢野顕子、あき竹城みたいな顔してんのに、どうしてあんなにも琴線を掻きむしるのだ。スゴイ。基本的に泣き上戸なのでライブ会場で感極まって泣く事はしばしばあるのですが、映像で泣いたのは久しぶり。所詮、映像は生のライブには勝てないってコトなんだけど。(ちなみに以前思わず泣いたライブ映像は、ゆず「ふたり」の"シュビドゥバー"、椎名林檎下剋上エクスタシー」の"正しい街"くらいかな)
『Super Folk Song』。これはホント矢野顕子に対して持ってたイメージが覆りました。この人、オレのイメージではどんな曲も1テイク一発オッケーみたいな感じのレコーディングしてんだろうと勝手に思ってたんだけど、全然違った。産みの苦しみをヒシヒシと感じました。まさに「出産」。矢野顕子の一体どこから醸し出されてるかよくわからないフェミニンなテイストは(顔があき竹城なのに)、この「音」を出産する行程が思いのほか壮絶だから「女」を感じるのだろう。まさに「ピアノが愛した女」がピアノと共に音楽を生み出す。その出産の現場に立ち会って、コドモが生まれた喜びを一緒に共有するような、そんな厳かなドキュメントでした。ホントに音楽を作り出すってスゴイことだ。
 
ココロを全部持って行かれちゃったように放心してたら次第にフツフツとヤル気が沸騰してくる気配。矢野顕子のおかげで、なんだかモチベーションあがりまくりでいろんなことの先っちょが見えたり感じることが出来たりですっげーノリノリな状態(←亮介クンのmixi日記から勝手に引用しちゃった。モノスゲー素敵なセンテンスだ)になっちゃって、ホロ酔い気分のままギター弾いてたら楽しくて楽しくて仕方無くなっちゃって困った困った。譜面もいっぱい書いた書いた。打ち込みの作業も進んだ進んだ。昼ご飯にお好み焼き腹いっぱい食った食った。