コードの謎を解き明かす

ケンチャンのたった2週間しかない日本滞在を相変わらずグッと来るコード対決したり一緒に音を取ったりして遊んでる訳ですが、オレよりも遥かに耳の精度も良くて音楽理論の知識もあるケンチャンに嫉妬してしまい、オレもやっとコード理論の本とか買って勉強してみることにしました。そこで初めてセブンスとかナインスとかの意味を知った(遅いっ)。改めてこーゆー本を読んでみるとオモロイのね。今まで感覚でしか譜面を書いてなかったのに、それを理論的に裏付けしてくれるので。
たとえば。sus4の説明文とか→『メジャーコードの第3音の代わりに4度の音を使う。Csus4だったらドファソ。ドとファが完全音程になり非常に不安定(しかし独特で面白いサウンド)なので、すぐに完全4度のファを長3度のミに解決してCsus4→Cとつなぐと良い。』とか。
たとえば。オーギュメントの説明文とか→『ゾクッとするようなスリルのある面白い響きを持つコード。不安定なので次に安定感のあるコードが必要。メジャーコードの第5音を半音上げたもの。Caugの場合、ドミソ#。ソ#→ラ(Caug→F)へ解決。』とか。
次のコード展開への表現として「解決」とかって言い方してんのが、すごくオモロイ。たしかに不安定なコードを鳴らした次は安定感のあるコードへ移行したいもんね、人間の心理として。
あと、アプローチ・ノートの説明文がめっちゃウケた→『短い音符でコード・トーンに進むノン・コード・トーン、これをアプローチ・ノートと言う。言葉に例えるなら「まーっ」と言うところを「んまーっ」と言った時の「ん」がアプローチ・ノートだ。』とか。例えが秀逸。オモロイ!ナルホドなっ!
武蔵野で教えてた人が書いてる本なんだけど、やっぱこーゆー人って音楽が頭んなかでちゃんと方程式としてなりたってんだね。へぇ。ある意味スゲーな。 でもこーゆー理論ばっかりで頭デッカチになっちゃっても音楽ってツマランのだろうね。音楽なんてキモチイイのが大前提なんだから。アフリカの原住民は五線譜なんて書けないし読めないけど、あんなに血湧き肉踊る「曲」を奏でてるわけだし。子どもだってそんな知識ないのにヘンテコな替え歌とか作って楽しそうに遊んでるわけだし。テンションあがってる時は足踏みしたり手を叩いて音を出してるだけでもキモチイイって事あるしね。喋り言葉の抑揚だけでそれがやけに音楽的に響く時もあるし。要はどれだけ歌ったり演奏したりしてキモチイイか、その音を聞いてキモチイイか。それが大切なんだよなー。
でも結局やっぱり今日も理論とかきちんと勉強せずに川の流れのようにとかナウシカとか音を取ってヘラヘラとテンション高く鍵盤たたいてただけだったのよ。てか、オアシスのスタンドバイミーとかも弾いてみてたんだけど、やっぱブリティッシュロックって日本的だなー。コードやメロディーの情緒とか湿度が。イギリスとニッポン、どちらも島国だからか。やっぱキーボード弾いて歌ってるのって楽しー。(←基本)
 
そんなこんなで日が暮れました。ケンチャンはもぅアメリカに帰る荷造りを始めました。明日から一緒に東京へ行き明後日は成田からお見送りです。不意にiPodからユニコーン「雪の降る町」が流れました。泣いてしまった。