hurt

カエラのヤル気満々具合がちょっと苦手で、2006年再始動版のサディスティック・ミカ・バンド「NARKISSOS」はずっと未聴のままでした。が、フとレンタル店で目に止まり「そういえば加藤和彦氏へ追悼の意も込めてちょっと聴いてみようかな」と手に取って聴いてみたのです。
案の定カエラのウザさはちょっと否めませんでしたが、その他メンバー往年のオッサンたちがあまりにも良い味、良い音を出し過ぎていて一撃で感服しました。これまで聴いてなくて御免なさいと素直に反省。音楽とは蓄積もその素敵な要素だと痛感。タイムマシン間奏のギターのカッティングはやっぱり神フレーズだな、と改めてゾクゾクしてみたり。
このアルバムのために加藤・高橋の両氏で書き下ろした「in deep hurt」っつー曲は美し過ぎて、優し過ぎて、切な過ぎて、悲し過ぎて、もーどーしてエエんか分からんくなったのよ。depressionだったにしても、こんな曲を書ける加藤氏が「世の中が音楽を必要としなくなり、もう創作の意欲もなくなった。死にたいというより、消えてしまいたい。」という言葉を残して自ら命を絶ったのは、心から悔やまれる。世の中は多分まだ加藤氏の音楽を必要としていたのに。
『だから そっと 過ぎる今を見てる
　本当は こんな時には 誰かにいて欲しくなる
　本当は こんな時こそ 孤独が恐ろしくなる
　本当は こんな時には 誰かにいて欲しくなる
　本当は こんな時こそ 孤独が恐ろしくなる
　本当は こんな時こそ 君がいてくれたなら
　本当は こんな時に 君だけにいて欲しい』

NARKISSOS (通常盤)