昭和の銀座に蝶が舞う

【虹子の冒険】
平凡なOLが銀座のホステスとして成り上がる場末ドラマ。
ほぼ10年程前にオレがORBでミセコやってた頃、再放送やってました。当時自分がドップリ水商売(しかもゲイバー)に浸りきった生活をしていたから共感しまくりでウヒャウヒャ言いながら観てたんだけど、この前TSUTAYA行ったらDVDでレンタルしてたので思わず即借り。こんな場末ドラマもDVDになる時代になったのね。素敵。 「お水の花道」「黒革の手帖」など水商売をテーマにしたドラマは数あれど、この「虹子の冒険」に勝るものは未だかつて現れてないな。この、場末臭さこそが水商売なのだ。「お水〜」なんてあまりにオコチャマ仕様でチャンチャラおかしいわ。
 
新人ホステス役に夏目雅子三蔵法師)と田中好子キャンディーズ)。基本的にオツムもシモも、ゆるキャラ設定のスーちゃんも素晴らしいのですが、やはり夏目雅子の凛とした感じは唯一無二ですね。彼女が画面に映ると、画面全体が引き締まって見えます。
 
でも、本当の意味でこのドラマを引き締めているのは、昭和ベテラン場末女優たち。彼女らが画面に現れるたびにチンコもオケツの穴も引き締まります。拍手喝采。ビバ!昭和!ブラボー!
 
 

後れ毛が貧乏臭さ全開の吉行和子
 
 

明菜デザイアーカットで激笑いする渡辺美佐子
 
 


ほとんど狩りをする肉食動物の眼差し、江波杏子
 
 

戸川昌子じゃないよ! 加藤治子だよ!
 

口紅も塗っちゃうよ! 加藤治子だよ!
 

毛皮も着ちゃうよ! 加藤治子だよ!
 

タバコも吸っちゃうよ! 加藤治子だよ!
 

小松のオヤブンさんにも迫っちゃうよ!
(二人とも同じ髪型だね。奇跡のシンクロ)
 
 
 

青島幸男(元都知事)。
かっぽう着を着るとイジワルばあさんにしか見えません。
女優じゃないけど佇まいがオバハン。
 
 
この場末オバハン女優たちが競って「あそこの店のママは!」とか「あたしの客を取らないで!」とか「お女郎の喧嘩だわ!」とか「怒鳴らないで!きな粉が飛ぶでしょ!」とか叫び倒す伝説の銀座ドラマ。アガる!アガルるよ!
しかも、やたらと茶の間演出が手慣れていると思ってクレジットを見ると制作はカノックス。どうりで!やたらキエモノが旨そうなのよ。銀座のシーンは見事に場末クラブ満開なんだけど、お茶の間シーンだけ見たら寺内貫太郎一家みたい。支離滅裂。
 
全国のオカマは、なんとしても観るべし!