ココロの最もビミョーな部分

ソラニンヤングサンデーコミックス(小学館) 浅野いにお
連載当時から時々コンビニで立ち読みしてたりして「あー、こりゃ単行本化されたら絶対にまとめ読みせにゃーなー」と心に決めていたのだが、日常のバタバタですっかり忘れていました。ところが先日kaz3くんのblogで久しぶりにこのマンガのタイトルを発見して記憶が蘇ったので、1〜2巻を一括購入まとめ読み。
勢いで仕事を辞めてしまった芽衣子。その彼女と同棲するフリーターでバンドマンの種田。ダラダラと続く日常と気だるい二人の関係性。限りなく不透明で曖昧な世代が大人になるためには何が必要であり、また大人になるためには何を捨てなければならないのか。自分のやりたいコトって何だろう?大人になるってどういうコトだろう?東京の片隅の小さな街で、芽衣子と種田、そしてバンドを軸に描かれる青春狂想曲群像劇。
いや〜、読んだタイミングが見事に悪かった。昼下がりの某カフェで読んでたのですが、人目も憚らず嗚咽まで漏らしながらの大号泣でした。26話のライブシーンではホントいよいよ涙で紙面が見えなくなって1回休憩を挟んだほど。今のオレのココロの状態にこのマンガは効いたね〜。グイグイと押された、ココロの最もビミョーな部分を。
やっぱバンドってイイな、音楽ってイイなって思う。ステージに立って、ギター抱えて、エフェクター踏みしめて、その瞬間そこで感じるモノってやっぱりホンモノだ。日常のゴチャゴチャしたコトって身近過ぎて見えづらくなって、何が本当で、何が一番大切なものか分からなくなってしまう。だから、そんな分かりづらいモノを自分なりに伝えるために、やっぱり地道にオレは音楽を続けて行こうと思う。仕事だとか、恋人だとか、世の中だとか、そーゆーモンとは関係なく。自分自身のためにね。
仕事を無我夢中にこなしている人。
仕事を辞めようと思っている人。
モヤモヤした日々を過ごしている人。
バンドをやってる人。
バンドをやりたいと思ってる人。
恋に全てを捧げている人。
恋を終わらせようと思ってる人。
そんな人たち全員に是非とも読んでもらいたい。
たったマンガ2冊。悩んでる時間があるなら、その時間をちょっとだけこのマンガを読む時間に当てて欲しい。絶対にココロのどこかで何かが動くハズ。オレは、動いた。
 
『今、この瞬間はいろんな現実から
 目を背けた上になりたっていること。
 これからはどんな些細なチャンスも
 決して無駄にはできないことも。
 だからこの一瞬を、
 限られた人生を消費する日々から作り上げる日々へ。
 …その先に、その先にあるのは…‥?
 あたし達は いったい どこに向かってるんだろう。
 でも、たとえそれが険しい道で
 世界の果ての果てまで続いていても
 キミがいるなら。』

ソラニン 1 (ヤングサンデーコミックス)

ソラニン 1 (ヤングサンデーコミックス)