食べるゲイ

全国のゲイっ子blogやmixiでココ最近よく登場する『きのう何食べた?』。
比較的メジャーな商業誌で連載されている『きのう何食べた?』が単行本化されたので、ちょっと遅ればせながら購入。史朗(弁護士)と賢二(美容師)の同棲ゲイカップルの食卓を中心に繰り広げられる、何気ない日常の物語。"ゲイの日常"というノンケにとっては極めて"非日常的"プロットをメジャー誌で展開させているコト自体はステキなんだけど、相変わらず「このマンガはこんなメジャー誌で一体だれをターゲットに連載されてるんだろう」と疑問に思いつつ読みました。ケンチャンは「バガボンドとかを目当てに雑誌を買う男の彼女が読む事をターゲットにしてんじゃないの?」と極めてピンポイントで母集団の少ないあたりを予測してたりしましたが。
それにしても、この「きのう何食べた?」が最も象徴的なんだけど、その他にも「ミルク」にしても「やっぱり猫が好き」にしても「ひろぱげカップルの日常」(これはちょっと違うか)にしても、ゲイ好きするテイストとして【食べ物】の要素は外せない。かならず物語のキーとして【食べ物】が登場するのは何故だろう。(俗に、食事はセックスのメタファーだとの論もあるくらいだから、結局そーゆーコトなのかな?)
もちろん食べ物のコト以外にもカミングアウトだとか、職場での結婚話とか、親との関係の難しさだとか。ゲイの誰もが抱える日常の小さな躓きを上手に描いている(特に両親とのギクシャク感を描いた第8話は読んでて胸がキュッとなる)。ただ、それをメジャー誌で描いてみせたのがゲイ自身ではなく女性作家であるということが、ちょっと悔しいのではあるが。そのせいか、主人公2人ともがどちらともゲイッぽくないのが多少の減点ポイントかな。
ところで。「ミルク」にも「きのう何食べた?」にも「ケンチャン」というゲイが登場する。この「ケンチャン」と言う名前もひょっとしたらゲイを象徴する名前だったりするんだろうか?そしてオレの彼氏くんも"ケンチャン"です。

きのう何食べた?(1) (モーニング KC)

きのう何食べた?(1) (モーニング KC)

 
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